「要件定義」とは何をすることなのか?
システム開発専業SIerならずとも、IT周辺で仕事をしていると、この「要件定義」という言葉をごく普通に聞き、当たり前のように使っている。
しかし、この「要件を定義する」という仕事の内容について、どこまで分かっていると言えるのだろう?
会社によって、部署によって、人によって”全くイメージが違う”何とも不思議な言葉なのではないか?
要件定義の内容差
- 事業ユーザにとっての要件定義:
「何をやるのか?」(やるべきか)を決めるステップ
- SIerにとっての要件定義:
「何をやらないか?」を決めるステップ
これぐらいの差はありと言える。
昨今のDigital化の流れの中で事業ユーザにとっては、上位層からの指示を受けて混沌とした中で業務施策の検討を行っている。与件は今から考える。
部門横断になることも多いから社内調整にもパワーがかかる中、何をどのようにやればよいのか?翻弄されている。
一方で、SIerは後続工程(設計工程)へのINPUTとして要件定義を考える。
即ち、与件はほぼ固まっている前提の上で、そのシステム要求の精度を高めることが重要。理由は一括請負開発の見積もりをぶらさない為。従ってあいまいな与件はどんどん切る。
この認識ギャップを誰がどのように埋めていくのか?
要件定義成果物の特徴
ちなみに、要件定義の成果物である要件定義書および付帯する資料についてもバラエティに富んでいる。
要件定義書本編とて各社各様な内容が出てくるが、顧客(業務ユーザ)目線で見ると、確定申告のフォーマットがごとく全国統一様式でもあれば、気が楽なのに、、と思う。